中綴じ製本したいねん


レトロ印刷の製本にはいろいろな種類があります。
やっぱり一番人気は中綴じミシン製本

種類については過去記事コチラ

真ん中でミシンで綴じてある!
紙も一枚ずつ変えることができるし、インクの色も片面毎に変えることができるので
仕上がりはこんなにカラフルにできます!



でもP1、P2、P3…というページ単位で自由にバラバラに変えられるわけじゃないんです!
それは中綴じの仕組みを見ればわかります。

綴じた本を、ミシンを解いて解体してみました。


中綴じ製本は、1枚の紙で4ページ分
16ページの本は4枚の紙+表紙で出来ています。

この1枚単位で用紙を変える、また片面ずつインクを変えることが出来ます!


あと、入稿時は面付けまでお願いしています。

面付けというのは、
一枚単位にして、見開きにしたときのデータの状態のことです。

1ページ目の隣には最後のページがきます。
この面付けで「難しい!」と感じてしまう事が多いのですが
最初にメモ帳などを半分に折って、束見本を作ってからやる
案外簡単ですよ!



 こうしてみると、どのページに同じインクを使えばいいのかわかりますね!

また、各紙ごとに分版が必要ですので、製本のデータは

hyoshi_omote_aka.ai
hyoshi_omote_kuro.ai
honbun1_omote_K-P.ai
honbun1_ura_ao.ai
honbun2_omote_kuro.ai


といった具合になりますね。

JAMの製本は最初戸惑うかと思いますが
それさえ乗り越えればとっても楽しくなりますよ!

なにかわからないことがあればお気軽にご連絡くださいね!


すごく急いでいるときは


印刷注文をするとき、気になるのはやっぱり料金と納期ですよね。

例えば、週末のイベントに使うフライヤーがほしい!
すこし手作業で加工をしたいから前日には手元に必要。
じゃあ、いつまでに入稿しなきゃいけないの!?

と、逆算してみたらもう時間がない!なんてことありますよね。

レトロ印刷の納期は、色数によって大きく変わります。
色数が多い=機械に通す回数が多い=日数がかかる
という考え方です。

色数?機械に通す回数?という方は過去記事のコチラ



表の色数/裏の色数
※上表の納期は発送日までの日数です。到着はその翌日~となります。

色数が増えれば納期も延びていきます。
これを念頭に置き納期計算をして、原稿づくりの締め切りを決めましょう!


…そうはいっても!原稿がどうしても間に合わない時って!
ありますよね。

そんな時はどうしても、どうしてものかけこみサービスです!

かけこみサービスとは、追加料金を払って納期を-1日する、
めっちゃ急いで仕上げるサービスです。
かけこみ料金は印刷料金+加工料金の合計金額に応じて変わります。


急いで刷るので、インクの乾燥時間が十分に取れなかったり
インク汚れがいつもより大きく出ることもあります。
本当にどうしてもの時だけ使うようにしましょう。

かけこみサービスを使えば、ぺら紙の片面2色までであれば
当日発送ができるってことですね…!

ただし!その日の受付は正午までにご入稿完了分までとなります。
正午を過ぎたり、データに不備があった場合は翌日受付分となるのでご注意ください!

納期についてもっとくわしく


いやいや、配送時間も待てない!!その時間ももったいない!!
相当お急ぎのアナタにピッタリのサービスがあります。

それはご来店入稿・引取限定のおまちです。
おまち…??
直接ご来店でご入稿いただいた方のみのサービスとして
納期を-1日でお受けしています。みなさま問答無用でかけこみです。
※ご来店受付で更にかけこみサービスはお受けできません。
 とんでもないことになりますからね。

ということは。ご来店入稿でぺら紙片面2色までだったら
当日のお渡しが可能ってことになります。
それがおまちというサービスです。

ぺら紙片面2色まで、若しくは試し刷り片面2色までであれば
最短30分でお渡しが可能です。

枚数や量が多い時は時間は相談させてくださいね。

でも、データ不備や印刷工程中に何が起こるかわからないので
くれぐれも余裕のある納期で、慎重にご入稿くださいね!

急がばまわれ!です。

グラデーションをうまくつかいたい


お盆です!
世間は連休の真っ只中でしょうか。
JAMは例年通り、休まず営業中です~!

さて、表題のグラデーションについて。
レトロ印刷は製版の性質上、グラデーションが苦手です。

厳密にいうと、0%に向かう消えゆく部分が苦手なのです。

濃度3~5%のあたりで印刷がパキっと割れてしまうのです。

双方向からグラデーションで混ぜた場合、こうなってしまいます。
両端が違和感…

そんなときは、グラデーションの端を0%ではなく5%にするのがオススメ!
少しだけ濃度を入れてあげると、割れずに最後までグラデーションが続きます!
端まで違和感なくできた!




にごり紙墨に蛍光色でカラフルに花火を刷ってみました!
様々な色が混ざる花火もグラデーションで雰囲気がでます◎

端まで濃度をいれるのを忘れず!


…でも、デザイン上消えゆくグラデーションがしたいんです。
端は全く濃度を入れたくないんです。

そんなときありますよね。例えば「ぼかし」の効果を使いたい時。
こうなったら最終手段です。


トーンのように点でデータを作ってしまいましょう!
「ハーフトーン」という効果を使うと便利ですよ。
普通のぼかしより、違和感が少ない!

なんとなく、ふんわりした!

ドットになるので、ちょっとアメコミみたいな雰囲気もできますね!
わざと荒めのトーンにしとくのもいいかも!


グラデーションのうまい使い方がわかると、
混色がどんどん楽しくなってきますね!

2色グラデの混色に飽きたら、
3色・4色と多色グラデなんていうのもいいかも~。

興味があれば是非チャレンジしてみてください◎

色を混ぜて色をつくる


好きな色で好きな絵を描いてたら、いつのまにかたくさん色を使っていて。
レトロ印刷しようと思ったらめっちゃ色数増えるやん~~~!
多色になるとズレや汚れ、コスト面とかリスクが増えるし、
でも色数減らすと自分のタッチとちょっと違うし。

そんな時は少ない色数で、色を混ぜて色をつくっちゃえばいいんです。

「でも混色の版分けって難しくない?」
はい、難しいです!

だから私はいつもCMYKを基準に考えて版分け・インクを選択してます。

とりあえずフルカラーで作るんです。
そこから、C版、M版、Y版という風に色を分けていって。
例えば緑色ならC75%Y100%という数値がありますよね。
これをそのまま分版にしてしまえばいいのです。
シアン(C)に近い色味の「水色」の75%、イエロー(Y)に近い色味の「黄色」100%を混色すれば
大体ほしい色に近い緑色が出来ます。

ただし、インクの重ね順や色ムラによって発色は変わるので
必ず、というわけではありませんし、近い色味のインクというだけですので
再現性は低めですよ。

混色に悩んだときは、初めはCMYKで考えてみてはいかがでしょうか?

水・蛍光ピンク・黄で混色したら6色くらいに!
個人的に好きな3色が、水・ピンク・黄の混色です。
これでなんとなくの色は作れると思っています。

 個性豊かな色の服を着た人たち。これも3色刷りです!


それ以外の色の混色、気になりますよね。
全部の組み合わせの混色は大変だったので
適当にチョイスしたインクを5色ずつ重ねてみました!
全て100%濃度です。

赤・もも・青・黄・若葉

パステル5色

蛍光5色

100%濃度同士で混ぜると、インクの水分で色ムラが激しく出ます。
混色部分は100%×100%は避けて、濃度を少し落とした方が良いですね。

※上記混色見本は、刷り順によっても色味がかわるので
 参考程度にご覧くださいね。


なんとなく、混色の楽しみ方はわかりましたでしょうか?
最初は難しいと思うので、試し刷りで濃度の調整をしてみてくださいね!

透明で涼しい印刷を作る


今日から8月!ああ~、夏本番が始まってしまいました~
うだるような暑さでバテてしまいそうです。

JAMの工場も本当に暑くて、スタッフみんなでびちょびちょです。
特にツヤプリをすると460度まで機械が温まるので、それはもう…

そんな時には透明インクで涼しくなりましょう!
前回の記事、ツヤプリで活躍した透明インクさんですが
こんな使い方もあるんですよ。

クラフト紙に透明インク

色紙やホワイトのような明るい紙には全然みえない透明インクですが
濃い地の紙(クラフト紙やにごり紙など)にはこんな風に
紙に水が染みたような仕上がりになります。
水面の写真を刷ってみました。


ハトロン紙に透明インク
裏に透けやすいハトロン紙に透明インクを刷ってみると
その部分が更に透けやすくなります。
(濃い色の机に置いて写真を撮っています)


下に別の印刷物を置くと、ほのかに透けていい感じです◎
これを利用して、ちょちょいと加工して…


じゃじゃん!
こんな感じで透け感が涼しいレターセットができました!

これで暑中お見舞いを送るのもいいかもしれない。

透明インクは扱いがちょっと特殊なので、冒険するのがコワイ、という人は
色紙のブルーや、アクア・青・水・ミント・ラムネのような
寒色系のインクを使って涼しくなるのをおススメします!

透明インクは他のインクと少し成分が違い
時間経過でぼやけたりにじんだりするので、細かなデザインにはご注意くださいね


夏が好きな人、苦手な人、さまざまとは思いますが
レトロ印刷で夏を楽しんでみませんか?